日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

日中戦争期

弁当給与ミッション

おとなり日記 http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20100122 昭14.4、関東軍からの帰還部隊が朝鮮北部を通過し、羅津の港から内地に向った。その際、朝鮮軍に与えられたミッションは、兵員を無事に羅津の港から送り出すことであった。朝鮮軍司令官は、第19師団司令…

ノモンハン事件責任者の処分

ノモンハン事件責任者(軍上層部)の処分に関して、 陸相・畑俊六は、日記に次のように記している(続・現代史資料4『畑俊六日誌』みすず書房、1983)。 昭14.9.8 ノモンハンに於ける第六軍の戦績は頗不良にして、23Dは支離滅裂となり軍旗二旒を焼却し、死…

南京事件の被害についてどのような史料に基づいて認定するか

歴史の事実をどう認定しどう教えるか―検証 731部隊・南京虐殺事件・「従軍慰安婦」作者: 笠原十九司,吉見義明,渡辺春己,松村高夫,高嶋伸欣出版社/メーカー: 教育史料出版会発売日: 1997/10メディア: ペーパーバック クリック: 19回この商品を含むブログ (2件…

ソ連や英国が執拗なのさ

相馬道男「時事漫語 支那事変の新段階と国民精神総動員」『北海道行政』6-3、昭13.3 A 一月十六日、帝国政府も愈々堪忍袋の緒を切つて、性懲りのない蒋政権を、断然、黙殺する重大決意を表明したね。しかし、連戦連敗の蒋介石が、よくも根気よく抗戦を続け…

抗日民族意識

■「北平河北日報論説」昭12.7.21 JACAR ref:A03023880400 日本軍ノ態度ハ宛モ戦勝国ノ如シ、吾人ハ全国総動員以テ非常準備応戦ノ決心ヲ固メ怠ルヘカラス、武力ハ劣ルトモ民族意識及決死ノ覚悟ハ最後ノ勝利ヲ得ヘシ ■波集団司令部『南支支那軍内情ノ一端』昭1…

昭12.9.28 社説「連盟に誨ゆ」

■社説「連盟に誨ゆ」『北海タイムス』昭12.9.28 連盟乃至列国の向背如何にかゝはらず、わが既定方針は枉げ得ざること勿論であつて、日支両国の協調による東亜の平和確立といふわが根本国是即ち是れである。しかも、わが国はこれを不変の方針として、凡ゆる努…

昭12.6.26 コラム欄「閑是非」

■コラム欄「閑是非」『北海タイムス』昭12.6.26 上半期の貿易入超尻六億突破の形成に、政府もいよ\/本腰で対策考究の必要に迫られている 満洲国成立当時、あれ程囃された農産資源や、重工業資源が事実満洲国に存在するとするなれば、この際ドシ\/これを…

昭11.11.27 社説「日独協定成立」

■社説「日独協定成立」『北海タイムス』昭11.11.27 日独防共協定は、こゝに成立した。ソ連の飽なき世界赤化の脅威を受くること最も甚だしき日本とドイツとが、相協力して赤化防止の手段に出るは、極めて自然の成行である。 ヨーロツパにあつては、フランスを…

「次に来るべきもの」昭12.10

■巻頭言「次に来るべきもの」『北海道統計』54、昭12.10 日支事変は、世界戦史に未だ嘗て見ざる勇猛果敢神速なる皇軍の活躍によつて間もなく我国の圧倒的勝利に結末を見ることは疑の余地もないことであるが、さてその次に来るべきものは何であらう。 現下の…

昭11.9.23 社説「排日抗日の絶滅が肝要」

■社説「排日抗日の絶滅が肝要」『北海タイムス』昭11.9.23 海軍省では、対支問題の重要性に鑑み、省部連合協議を行つた結果、支那に誠意の認むべきものなく、排日抗日絶滅に関するわが要求を全面的に容認せざる以上、在支権益擁護と居留民の生命財産の保護の…

昭11.9.18 社説「満洲事変満五周年」

■社説「満洲事変満五周年」『北海タイムス』昭11.9.18 顧みれば昭和六年九月十八日夜、奉天郊外柳条溝の満鉄線路が旧軍閥支那兵のため破壊され、それを導火線として爆発した事変が全満洲を混乱裡に捲き込んでから、今年で丁度満五年になる。 満洲国の進歩発…

昭11.9.11 社説「又復邦人虐殺事件の発生」

■社説「又復邦人虐殺事件の発生」『北海タイムス』昭11.9.11 我等日本国民を極度に憤激させた成都事件からまだ幾何も経過して居ない今日、又また広東省北海において、在留邦人が排日暴徒の手に虐殺された事件を出すに至つたのは、慮外千万といはなければなら…

神崎清「北支の密輸地帯を往く」昭11.9

【三】(『北海タイムス』昭11.9.9) 満洲建国後、勢ひに乗じて北支に進出した日本人の誤れる優越感情の自由なる表現は、同じく日章旗の下に保護された朝鮮人の好ましからぬ商業活動と相俟つて、一時は恐日時代を現出したが、今やその機運が深刻な抗日運動に…