日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

歴史の現実と主観的願望


■安井俊夫「スパルタクスの反乱をめぐる歴史教育と歴史学(上)」『歴史学研究』564、1987.2

歴史学が歴史の現実から離れた主観的願望を排するのは当然だと思う。が、歴史教育もそれと全く同じでいいのだろうか。授業の中での子どもの発言、あとから書いたものの中には主観的願望はかなり多い。だが、そうやって(たとえ主観的願望であろうと)歴史に立ち向かったことによって子どもの中に何が残ったのか、そこを私たちは見なくてはならない。


子どもたちが自分たちで考えて、体験し、
財産として何かが残るということは重要だと思う。