日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

大学歴史教育と研究の社会的意義


■瀧ヶ崎惠一「大学歴史教育論の初歩」『歴史学研究』609、1990.8

大学の授業内容を構成するためには、歴史研究をそのまま用いることも、また高校の授業実践をかりることもできず、歴史研究が社会に貢献する一案として構想することが求められるのである。
(25頁)

それは、歴史研究を易しく伝えることではなく、研究の出発点であるその社会的意義を確認することからはじまり、歴史研究の社会貢献の一例として位置づけられる。歴史研究者の歴史意識、あるいは歴史研究者がとらえた歴史意識を上位におき、それ以外の場で生じた他の歴史意識を下位におき、それを啓蒙する目的で構成される授業内容は、学生に拒否される前に、拒否すべきだろう。
(同頁)


研究の社会的意義から確認する。