昭9.4.3 社説「日支関係の昨今」
■社説「日支関係の昨今」『北海タイムス』昭9.4.3
日支両国の関係は、爾来日を経るに従つて極めて遅々としてではあるが、次第に好転して来てゐるやに思はれる。こ■畢竟、日支両政府当局の平和工作的努力の反映であり、殊に南京政府当局が国際連盟及び米国とて何ら恃むに足らざることを十分認識して来た反面に於て、日本と諒解なくしては、全支那の統制再組織工作はもちろん、独立国家としての支那の存在さへ期し得られざることを強気ながらも悟つて来た結果ではないかと想像される。
こっちの世界へおいでよ、と。
それから又、夙に日本に対し深い理解を有している黄郛氏を首班とする北平■権の日満北支間の平和調整政策が、爾来国内に瀰漫しつゝあつた反日的空気を制圧し、近来漸くその成果を結ばんとするやに観測されるに至つたのも、日支関係の将来に向つて一導の光明を投かけるものといはねばならぬ
「小康期」だが、その認識や如何。