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日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

昭12.9.28 社説「連盟に誨ゆ」

日中戦争期


■社説「連盟に誨ゆ」『北海タイムス』昭12.9.28

連盟乃至列国の向背如何にかゝはらず、わが既定方針は枉げ得ざること勿論であつて、日支両国の協調による東亜の平和確立といふわが根本国是即ち是れである。しかも、わが国はこれを不変の方針として、凡ゆる努力を傾倒して来たのであるが、不幸にも支那は排日侮日を以て国策とし、対日挑発行為は全支に頻々と相踵ぎ、遂に今次の事変を見るに至つたものである。しかし乍らこの事変も、支那が深思し反省の実を挙ぐれば直ちに解決すべき問題であつて、敢て連盟その他第三国の介入を要せざるのみならず、介入の結果は反つて問題を紛糾させ、解決の機会を失はしめる惧れが多分にあるのである。

いまやわが忠勇なる軍隊は陸に、海に、将また空に支那軍を撃破しつゝある。けれどもわが国の欲するところは支那の領土にあらず提携であつて、この方針は既往も現在も変りなく、将来もまた変りはないであらう。しかるに支那の態度を見るに、自ら抗日悔日を強化するのみか、凡ゆる外力を誘入して日支の提携を拒否し、更に最近に及んでは公然国内の赤化勢力と苟合せる一方、世界赤化を国是とするソヴイエツト連邦と結んでわが国に対抗せんとするまでになつて来たのであるが、かくの如きは東亜を赤化から防護し、平和秩序の確保とアヂア民族の共栄とを念願とするわが国の断じて黙視し得ざるところで、自らを守りアジアを護るためには国力を挙げてこれと抗争しなければならぬのである。


「赤化」からの防護を言うことによって、
日中戦争が世界戦争化する端緒となる。
「赤化」は「欧米列強」に変化か。