コーパスと論文のオリジナリティー
- 作者: 鹿島茂
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/01
- メディア: 新書
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自分がテーマとするジャンルで、すでに壮大な理論を打ち立てた先駆者がいる場合、その理論を覆そうと思ったら、その人がコーパスとして使用している範囲を詳しく調べて、その範囲が妥当なものか判定を下し、次は、サンプルの選び方、分類の仕方、関係付けの理論をいちいち検討していく。こうして、コーパスの設定という面から検証を加えれば、どんな壮大な理論にも欠陥はあるから、これを覆すことも可能になるのです。
(134頁)
ここでの「コーパス」とは、「資料体」の意で使われている。
自分がテーマに合せて取り揃えた資料というような意味。
よく視角の違いということが言われるが、
視角の違いは、コーパスの設定の違いに直結する。