外国人も徴兵対象に・州の外国人比率(Jul 18, 1917)
Chicago Tribune Jul 18, 1917 DRAFT FOR GREAT ARMY IMMINENT
- 軍事委員会議長、チェンバレン上院議員は、徴兵を敵国外国人を除きすべての者に適用する共同決議の準備を始めた。この措置によれば、123万9865人の外国人がリストに追加されることとなる。下院においても、軍事委員会議長、デント議員がマサチューセッツのロジャー議員の紹介で、同様の決議をベーカー陸軍長官に提出した。
- 外国人徴兵に関する決議についての考察材料とするため、議会には南部、北部、西部の外国人比率の比較を示した概算が用意された。
- 高率な州は、以下の通り。アリゾナ39.6、カリフォルニア22.7、コネチカット36.6、マサチューセッツ29.5、ニューハンプシャー25.3、ニュージャージー25.6、ニューヨーク22.2、ペンシルバニア21.1、ロードアイランド28.2。
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先に見た同日付のニューヨークタイムスの記事には違和感があったが、やはりチェンバレン決議は、外国人をアメリカ軍の徴兵対象に含めようというものである。
外国人の徴兵免除規定
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アメリカ市民の不満続出
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議会において外国人も徴兵対象にする決議
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政府が各国と交渉
という流れであろう。チェンバレンはオレゴン州出身議員。本記事にはオレゴンのデータはないが、比較的外国人比率が高いものと推測される。一方、デントはアラバマ出身*1で外国人比率は低い地域の出身議員であるが、紹介議員のロジャーは高率のマサチューセッツ出身議員である。
日本では自国の軍隊に外国人を徴兵しようなんてとんでもないと考えられ、むしろ外国人排除の方向に進むのに対し、外国人の徴兵をも志向するアメリカ人の公平意識が興味深い。