読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

上院、チェンバレン決議案を採択

徴兵制

チェンバレン決議案がようやく上院での採択に至った。報復的に敵国でアメリカ市民が徴兵されたらどうするという意見もあったが、国内の不公平是正がより重視されたのだろう。大統領が外国人徴兵の支持を表明したことも大きい。日本人に関しては、1911年の日米通商航海条約によって、強制的な兵役賦課が禁止されていたが、決議ではそのような条約による免除のほか、日本の外務当局が懸念していた、アメリカ市民になれないことによる差別的な免除規定も残った。すなわち、一部の記事がそうみているように、日本人は条約による免除ではなく、差別的な免除規定に基づいて免除となると解釈され得る可能性が残ったのである。


Daily Times - Sep 13, 1917 Drift Net To Catch Aliens

  • 昨日、チェンバレン決議案は、上院で採択され、すぐに下院での議決へと進んでいる。
  • ペンディングとなっているマッカンバー決議は、成果が挙らず、ロッジ上院議員は、自立的な行動をとらない政権を批判した。
  • 決議案には修正がなされ、在米ドイツ人を軍事目的以外に使用できることとなる。また将来の徴兵は、現在、外国人免除によって極端な負担比率となっているところに割り当てられること、同盟国軍に入隊したアメリカ市民の国籍離脱反対を規定している。


Meriden Daily Journal - Sep 12, 1917Senate Passes Alien Draft .

  • 中国人と日本人は、市民になれないことによって免除。


Chicago Tribune - Sep 13, 1917  Aliens Will Fight Kaiser Under Senate Draft Bill

  • 最終段階で修正され、ドイツ、オーストリア=ハンガリー、ブルガリア、トルコ人は、非軍事的義務に徴集し得ることが規定された。
  • 決議案は、点呼投票なしに可決。ミズーリのストーン議員だけは、該案は憲法違反であると主張した。ロッジ議員は、合憲であることは疑いもなく、ほとんどの外国人が歓迎すると反論した。


Chicago Daily Tribune ‐ Sep 13, 1917 DRAFTING OF ALIENS

  • これは普遍的正義の立法である。アメリカは、外国人を歓迎し、ほとんどの者に、生まれ故郷では手にすることも望むこともできなかった繁栄の手段を与えてきた。もし彼らが故郷に残っていたとしたら、戦争に動員され、なかには徴兵義務を果たさなければならなかった者もいたであろう。彼らは、故郷およびこの国の両方に対し、この義務を避けるべきではない。もしアメリカにおける生活のアドバンテージを享受するのなら、義務を果たすべきは当然である。


New York Times - Sep 13,1917 SENATE DECREES DRAFT OF ALIEN

  • 12日、上院は、チェンバレン決議案を採択。大統領は、米国在住のドイツ人およびその同盟国人を非戦闘的任務に協力させる権限を有することになった。友好国民の徴兵は、その国の外交当局の同意が必要となる。
  • チェンバレンの見積では、同盟国人127万5000がアメリカ軍へ。敵国人8万1000が非戦闘的任務へ。
  • チェンバレン決議は、下院へ送られており、すぐ可決され、週末までに大統領の手元に至るであろう。国務省は、同盟国政府との交渉開始を前にして、外国人徴兵法案の通過を待ち構えている。
  • ロシア大使館は本日、イギリスおよびアイルランドほか、フランスにおけるロシア国民の西部戦線における徴集を可能とするための、イギリスおよびフランスとの合意に約六週間かかったと述べた。ロシアは合衆国とも同様な合意について交渉するとみられる。
  • イギリスおよびフランスと類似の協定を締結することは難事ではない。しかしこれらの国は、在米の徴兵された国民をみずから引き取るであろう。在米のロシア国民はアメリカ軍に入隊するか、フランス戦線のロシア分遣隊に配属されるだろう。
  • イタリアと協定を結ぶには、条約上の権利を廃止しなければならない。セルビア、日本も同様である。
  • 外交委員会委員長、ストーン上院議員は、危険な前例となるという観点から決議案に反対した。彼は、条約との衝突を懸念し、また外国においてアメリカ市民の徴集を許すことに当惑することとなるとした。
  • チェンバレン議員は、外国で何年も生活し、生計を立てているアメリカ市民がなぜ、その国に徴集されてはならないのか、理解できないと反論した。もし海外のアメリカ人がその国の軍隊のもとで戦いたくないのなら、戦時中、帰国するのが当然である。もし同盟を結んでいるのなら、帰国して戦いたくないのなら、なぜその国の軍隊のもとで戦わせないのだろうか、と彼は述べた。


Portsmouth Daily Times - Sep 14, 1917 Senate Votes To Draft Friendly Aliens

  • ストーン議員は、もし決議案が通過すれば、どうやってカランサやカイザーがアメリカ市民を徴兵しようとするのを防ぐことができようか、と述べた。