日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

サッカー日本代表遠藤・今野の『観察眼』を読む

観察眼 (角川oneテーマ21)作者: 遠藤保仁,今野泰幸出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2012/01/10メディア: 新書購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (6件) を見る 本書は三部構成となっています。第一部は今野の観察…

「満洲国」建国過程で誰を省長に登用したか

Last Emperor of China / tonynetone 満州事変では、日本は独立運動を支援するという体で、溥儀を傀儡国家の執政(のち皇帝)として担ぎ出すわけですが、では大臣などその下の役職はどうなっていたのでしょうか。日本人が全部担当したわけではありません。そ…

兵馬俑に行ってきた

西安の兵馬俑に行ってきました。幼少のころ、祖父の家で兵馬俑の本を見て衝撃を受けて以来、ずっと頭のすみにあった兵馬俑、ついに見ることができました。実際見ても衝撃的です。 西安の観光スポットはとても多く、簡単に言えば、市内、郊外東・西・南・北に…

ある歴史的事象について語る際

ある歴史的事象について語る際、いろいろな切り口があっていいわけで、新しい切り口によって、その事象に対する認識が深まっていくこともあるわけですが、外すことのできないポイントもあると思います。例えば世界を巻き込んで重大な影響を与えたような側面…

1933年ドイツの全権委任法はなぜ成立したか

1933年3月23日、ドイツの国会で可決された全権委任法(政府に立法権を委ねた法律)は、ナチス独裁確立の一つの画期となるものであるが、南利明「NATIONALSOZIALISMUSあるいは「法」なき支配体制-2-」*1を参考にすると、法案が成立したポイントとして次の5つ…

あの手口、学んだらどうかね

都内での講演における麻生発言である。 ナチスについて悪しき例として言及したいのなら、なぜ「手口」という言葉をつかうのか。「教訓」を使えばいいのに。憲法改正が政治日程に上りつつあるなか、ここ最近の自民党の憲法に関する発言がこわい。危機感ととも…