昭8.2.8 社説「最後の勝利」
■社説「最後の勝利」『北海タイムス』昭和8年2月8日
連盟脱退が取り沙汰されているなか、
社説子は、強気である。
もとよりわが国は、好んで連盟と衝突し、支那と争はむとするものではないが、わが正当なる主張は、如何なる威嚇、全世界が一束となつて来ても、決してこれに屈服するものではない。わが国論は一糸乱れぬものであり、その根本の大方針に至つては、全く磐石の如きものである。
更にこの機会に於て一言したいのは、支那の態度である。如何に支那が一流の詭弁を弄し、連盟や米露に頼つても、事件は落ちつくところに落ちつくものであることを指摘したい。
連盟の中心問題たる満洲国の承認に就ても、遠からず、正しきわが国の主張に貫徹せらるゝであらう。たとへ連盟と正面衝突し、一時喧嘩別れとなるにしても、満洲国独立の厳然たる事実は如何なる力を以てするも、否認し去らるゝものではない。