2008-01-05 その時々の南京事件否定説が必要 書庫 南京事件 ふたたび、笠原十九司『南京事件論争史』より。 文部省の歴史教科書検定で南京事件の記述をさせまいとする姿勢は、現在にいたるも一貫しており、そのためには南京事件の事実は定説になっていないことを印象づけるために、その時々に否定説を書いた「歴史書」と「研究者」の存在が必要であるという構図がこのとき(引用社注―80年代初頭「第二次教科書攻撃」の際)に形成されていたのである。 (138頁) 否定説の「歴史書」においては、先行研究をふまえるという作法はなく、 それゆえに、同じことのくりかえしでも次から次へと刊行される。