日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

上院、マッカンバー決議案採択

佐藤駐米大使の報告にあったように、マッカンバー決議案がいち早く採択となった。チェンバレン決議案の採択は、友好国外国人の入隊志願を認めるという憲兵司令官の発言もあって、しばらく時間をみることとなる。


The Day - Jul 30, 1917 Alien Draft Bill Reported

  • 30日、外交委員会は、マッカンバー決議案の賛成を報告した。


New York Times - Aug 1, 1917 EBATES DRAFTING OF FRIENDLY ALIENS

  • 31日、上院のマッカンバーおよびチェンバレン決議案の審議において、123万9170人の外国人がおり、そのうち11万1933人が敵国人に該当することが明らかになった。友好国外国人の徴兵が認可された場合、陸海軍は117万7246人を利用できることとなる。
  • 上院は、友好国外国人の徴兵を政府の自由裁量下に置く方向へと傾いているようにみえるが、ロッジほかの議員は、外交チャンネルによってアプローチされるべきと主張した。
  • マッカンバー決議案において意図されるような外交交渉は、長い時間がかかる。マッカンバー、チェンバレン両決議案は、一緒に実施すべきである、とチェンバレンは述べた。
  • マッカンバーによると、ニューヨーク州における登録者全体は、105万4302人、外国人は23万3906人、そのうち3万807人が敵国人となる。外国人の比率は、22.2%。またアリゾナでは、39.6、コネチカット36.6、イリノイ14.2、メーン16.7、マサチューセッツ29.5、ミシガン18.6、ネバダ31、ニューハンプシャー25.8、ニュージャージー25.6、オハイオ14.6、ペンシルバニア21.1、ロードアイランド28.2。これらの数値は、われわれとともに戦争をしている国々から来た者がこの国には膨大にいるということを示している。彼らをアメリカ軍あるいは各々自身の国の軍隊に入隊させることの妥当性に関しては、みなが同意すると思うと彼は述べた。
  • 両決議案の議決は、週の後半まで持ち越した*1


Montreal Gazette - Aug 2, 1917 QUICK ACTION ON MOTION TO DRAFT FRIENDLY ALIENS

  • 1日、上院は、口頭投票によってマッカンバー決議案を可決。マッカンバーは、友好国国民には自身の国に服務するかあるいは合衆国の徴兵対象となるかの愛国的義務があるとの表現を含む序文を削除した。
  • チェンバレンは、マッカンバー決議案採択後、明日、自分の決議案を提議すると報告した。彼は、両決議案は共存して実施できる。彼の決議案の方は外国人の徴兵を促進するものと説明した。

*1:31日は、火曜日