日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

兵役の悪影響

○論説「兵営教育の欠陥」『読売新聞』1903.1.29−30 第一先づ兵営が罪悪を知らない純潔なる青年をして堕落せしむるといふことハ、今日何人も認る事実である、蓋し兵営ハ社会下層の壮年子弟の集る所で、中にハ目に一丁字なきものをさへ混て居るのであるから、…

日仏の兵営と女性

○橋亭主人『兵営百話』文陽堂、1901年、64〜65頁 仏蘭西では下士官に営内に官舎を作つてやつて、隊務が終れば其処へ帰て休むといふことにしてある、我等の知人が前年仏蘭西の兵営へ行つた時に、営内の一隅にある家の側に、嬰児のおしめが乾してあるのを見た…

「兵営 昔は怖い処 今は良い処」

○橋亭主人『兵営百話』文陽堂、1901年、52〜53頁 ◎嘗て昔、兵営生活なるものゝ感情的歴史は暗黒なる牢屋てふ文字を以て観察されたり、兵士夫れ自身は勿論、地方人に至るまで、 ◎牢屋的想像は大に事実を酷大に失せしめたるの観ありといへども吾国一種の封建的…

風紀衛兵

○「月寒の兵営(一)」『北海道毎日新聞』明23.3.4 兵営に至りて第一に目に入るは営門の歩哨である更に営門を入れは必す衛兵所の一棟が建てられて居る、内地の連隊の居る兵営には此衛兵所に二十余名の兵士が居るが、月寒の兵営には七名しか居らぬ、此兵士を…

酒保の設置

○『東京日日新聞』明18.7.11(『明治ニュース事典III』毎日コミュニケーションズ、1984年、792頁) 陸軍省にて、今度陸軍内務書第四版により、営内の飲酒を許されたるに付き、連隊中に酒保をおかれ、その委員は士官、下士中より選定し、飲酒の節混雑なきよう…

満洲国軍白系ロシア人部隊における慰安所

満洲国軍日系軍官四期生会『大陸の光芒―満洲国軍日系軍官四期生誌』(1983年)下巻に、下記のような回想が出てくる。H生「白系露人部隊」と題してある。満洲国軍では、多くの日本軍人が部隊長や教官となって現地人兵士を率いていたが、著者は対ソ工作を目的…