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日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

各連合国間で相互的徴兵協約締結

徴兵制

草案と比べると、米英協約は相互的な徴兵をよりシンプルに規定している。兵役の互換を認めるような条項は無くなっている。米英協約以後、各連合国間で相互的徴兵協約の締結が進んだ。相互的な徴兵を否定する日本は協約の輪の中に入らなかった。しかし、ハワイでは多くの日本人がアメリカ軍に入隊していった…。


A CONVENTION BETWEEN THE UNITED STATES AND GREAT BRITAIN STIPULATING FOR THE RECIPROCAL MILITARY SERVICE OF CITIZENS OF THE UNITED STATES IN GREAT BRITAIN AND BRITISH SUBJECTS IN THE UNITED STATES, AND A CONVENTION BETWEEN THE UNITED STATES AND GREAT BRITAIN STIPULATING FOR THE RECIPROCAL MILITARY SERVICE OF CITIZENS OF THE UNITED STATES IN CANADA AND CANADIANS IN THE UNITED STATES. Jun 3,1918
(JACAR:B06150067300)

  • 第一部 米英間
  1. 在英の米国人男性、在米の英国人男性を徴兵対象とする。
  2. 自国の軍隊に入隊したい者は、批准交換から60日以内にそうしなければならない。
  3. 両国政府は、外交ルートを通じて、自国民の徴兵免除証明書を発行できる。
  4. この協約は、カナダ出身およびカナダに帰化した英国臣民で、合衆国に来る前に英国やカナダなどに常住していた者、カナダ出身や帰化者でなくても、合衆国に来る前にカナダに常住していた者には適用されない。
  5. 両国政府はできるだけ徴兵のため自国へ戻る希望を有する者の便宜を図る。
  6. この協約により他の一方の国の兵役についた者は、国籍を喪失したり、忠誠を変じたものとみなされない。
  7. 批准に関する規定
  • 第二部 米加間
  1. カナダ在住の米国人男性、米国在住のカナダ出身およびカナダに帰化した英国臣民で、合衆国に来る前に英国やカナダなどに常住していた者、カナダ出身や帰化者でなくても、合衆国に来る前にカナダに常住していた者は、徴兵対象となる。前者は米国徴兵法の徴兵適齢を適用し、後者は20〜44歳を適齢とする。
  2. 自国の軍隊に入隊したい者は、批准交換から60日以内にそうしなければならない。
  3. 両国政府は、外交ルートを通じて、自国民の徴兵免除証明書を発行できる。
  4. 両国政府はできるだけ徴兵のため自国へ戻る希望を有する者の便宜を図る。
  5. この協約により他の一方の国の兵役についた者は、国籍を喪失したり、忠誠を変じたものとみなされない。
  6. 批准に関する規定


An Agreement concluded between His Majesty's Government and the Provisional Government of Russia relative to the Reciprocal Liability to Military Service of British Subjects resident in Russia and Russian Subjects resident in Great Britain. July 16,1917
(JACAR:B06150066600)

  1. 両国政府は互いに、それぞれに在留の両国民に対し、本国に戻るよう命令する。
  2. 英国政府はできるだけ1917年夏のうちに海上輸送するよう取り計らう。
  3. 本国に戻るのを拒否する者は、その居住国で徴兵する。
  4. 外交ルートによる証明書所有者は、徴兵免除。
  5. 協約は現戦争の終結で効力を失う。


「仏希両国間徴兵適齢者服役ニ関スル宣言発表ノ件」松井在仏大使より後藤外相宛 1918.7.20 JACAR:B06150067200

  • 「仏国政府ハ仏国竝『アルゼリア』在留希臘人ノ服役適齢者ニシテ其本国ノ召集又ハ徴集ニ応セサリシ者ヲ仏国軍隊ニ編入スル為而シテ希臘政府ハ同国在留ノ仏国人服役適齢者ヲ目下希臘ニ出征中ノ仏国軍隊ニ服役セシムル為メ各々必要ノ措置ヲ講スルコトニ関シ今般両国政府間ニ協定成立」


Boston Daily Globe - Jul 28, 1918 PUT DRAFT TREATY INTO EFFECT JULY 30

  • 来週、ロンドンで協約の批准が交換される。合衆国在住の英国臣民で母国の軍隊に入隊したい者の期限は、9月28日まで。


New York Times - Jul 29, 1918 CALL BRITISH SUBJECTS TO JOIN THE ARMY

  • 向こう二ヶ月間に亘るイギリス人およびカナダ人徴募運動の準備が整った。木曜夜、キャンペーンの開幕セレモニーが、ニューヨーク市立大学のスタジアムで開かれる。ニューヨーク在住のイギリス人に向けて、徴兵協約のもとで向こう60日間、イギリス軍に入隊可能な18〜45歳の男性の徴募を呼びかける計画である。もし彼らが自国の軍に入隊しない場合、期限が来ると、国民軍に徴兵されることとなる。
  • スタジアムでは、イギリス人アーティストによる演奏、特にオーケストラによるイギリス音楽が予定されている。主な講演者として、セオドア・ルーズベルトが予想される。
  • イギリス人およびカナダ人に対する注意書きには、次のようにある。9月28日まで、20〜44歳の英国臣民は、自国の軍へ入隊志願可能である。60日間、上記年齢の者は、アメリカ市民権取得意思宣言、クラス1への該当に関係なく、アメリカへの徴兵を免除され、最寄のイギリスおよびカナダ徴募施設で入隊可能である。この期間中、20歳および31〜44歳のすべてのイギリス人、カナダ人は指定の日に徴兵登録しなければならない。登録後30日で、これらの者はアメリカ軍への徴兵の対象となる。9月28日が来ると、アメリカ軍への徴兵対象となる。
  • 合衆国在住の18〜45歳のイギリス人で、イギリス軍に志願していない者は、昨日で30万人と見積もられている。


Ashburton Guardian 1 August 1918 BRITISH-AMERICAN DRAFT TREATY 

  • 大英帝国在留の5万のアメリカ人、合衆国在留の25万の英国臣民が対象となる。


The Montreal Gazette - Aug 3, 1918 OPERATION OF U.S. CANADIAN DRAFT TREATY EXPLAINED

  • 合衆国在住のカナダ人で、母国の軍隊への入隊を考えている者は、ニューヨーク、バッファロー、ボストン、クリーブランド、フィラデルフィア、ポートランド、メーン、ロードアイランド―プロヴィデンス、ワシントンDC、バルチモア、シカゴ、デトロイト、ダルース、ミネアポリスカンザスシティー、スポケーン、シアトル、サンフランシスコの英国およびカナダ徴募施設のオフィスで入隊できる。


Agreement between the United Kingdom and Greece respecting the Liability to Military Service of British Subjects in Greece and Greek Subjects in Great Britain. Aug 8, 1918
(JACAR:B06150067400)

  1. 1886年11月10日条約に関らず、ギリシア在住のイギリス法の徴兵適齢に該当するイギリス人男性、イギリス在留のギリシア法の徴兵適齢に該当するギリシア人男性は、本国に戻らない場合、在留国の徴兵対象となる。
  2. 本国の軍に入隊したい者は、協約施行から60日以内に出国しなければならない。
  3. 両公使は、在留自国民へ徴兵免除証明書を発行できる。
  4. 両国政府は、在留他国民の帰国費用を負担する義務はないが、必要な施設を提供すること。
  5. 両国政府は、徴兵する他国民のための法を整備すること。給与など待遇を自国民と同様にすること。
  6. 協約は、所属クラスが召集された日以後に、ギリシアからイギリスに来たギリシア人、あるいはギリシア軍から逃亡したギリシア人には適用されない。イギリス政府は、ギリシャ政府の求めに応じて、そのような者のギリシア帰国のための法的手段を用いる。
  7. 二重国籍者に関しては、協約施行日に居住している国の国籍のみを有するものとみなす。
  8. 徴兵義務は現戦争終結によって終了する。他国への徴兵を理由に、国籍や忠誠の変更とはみなされない。
  9. 協約は、ギリシア渡航以前、カナダに常住していた英国臣民には適用されない。
  10. イギリスがアイルランドに徴兵を施行した場合、協約に反映される。
  11. 協約は1918年8月8日に施行する。


the Convention Between United States and Italy For Reciprocal Military Service. Aug 24, 1918
(JACAR:B06150067500)

  1. イタリア在住の米国人男性、米国在住のイタリア人男性を徴兵対象とする。前者は米国徴兵法の徴兵適齢を適用し、後者は20〜44歳を適齢とする。
  2. 自国の軍隊に入隊したい者は、批准交換から60日以内にそうしなければならない。
  3. 両国政府は、外交ルートを通じて、自国民の徴兵免除証明書を発行できる。
  4. 両国政府はできるだけ徴兵のため自国へ戻る希望を有する者の便宜を図る。
  5. この協約により他の一方の国の兵役についた者は、国籍を喪失したり、忠誠を変じたものとみなされない。
  6. この協約の施行により、米イ間の1871年2月26日条約など矛盾する規定について一時中止とする。
  7. 批准に関する規定。


A CONVENTION BETWEEN THE UNITED STATES AND GREECE, SIGNED AT WASHINGTON AUGUST 30, 1918, STIPULATING FOR THE RECIPROCAL MILITARY SERVICE OF CITIZENS OF THE UNITED STATES IN GREECE AND CITIZENS OF GREECE IN THE UNITED STATES.
(JACAR:B06150067600)

  1. ギリシア在住の米国人男性、米国在住のギリシア人男性を徴兵対象とする。前者は米国徴兵法の徴兵適齢を適用し、後者は20〜44歳を適齢とする。
  2. 自国の軍隊に入隊したい者は、批准交換から60日以内にそうしなければならない。
  3. 両国政府は、外交ルートを通じて、自国民の徴兵免除証明書を発行できる。
  4. 両国政府はできるだけ徴兵のため自国へ戻る希望を有する者の便宜を図る。
  5. この協約により他の一方の国の兵役についた者は、国籍を喪失したり、忠誠を変じたものとみなされない。
  6. 批准に関する規定


CONVENTION BETWEEN THE UNITED STATES AND FRANCE, SIGNED AT WASHINGTON
SEPTEMBER 3, 1918, PROVIDING FOR RECIPROCAL MILITARY SERVICE OF CITIZENS OF THE UNITED STATES IN FRANCE AND CITIZENS OF FRANCE IN THE UNITED STATES.
(JACAR:B06150067600)

  1. フランス在住の米国人男性、米国在住のフランス人男性を徴兵対象とする。前者は米国徴兵法の徴兵適齢を適用し、後者は20〜44歳を適齢とする。
  2. 自国の軍隊に入隊したい者は、批准交換から60日以内にそうしなければならない。
  3. 両国政府は、外交ルートを通じて、自国民の徴兵免除証明書を発行できる。
  4. 両国政府はできるだけ徴兵のため自国へ戻る希望を有する者の便宜を図る。
  5. この協約により他の一方の国の兵役についた者は、国籍を喪失したり、忠誠を変じたものとみなされない。
  6. 批准に関する規定


Chicago Tribune - Sep 7, 1918 MILLION ALLIED SUBJECTS IN US FACE ARMY LIFE

  • 徴兵対象となる連合国外国人で18〜45歳の者は200万人で、100万人が徴兵に適性であると見積もられている。中立国国民は、徴兵されない。
  • 来月には協約における60日の期限が満期となり、英国臣民が徴兵可能となる。第一回徴兵の際、21〜30歳の英国臣民は、10万5000人、クラウダー少将は、この数から5万人の兵士を得られると見積もっている。さらに新徴兵適齢の下では、倍になろう。
  • 第一回徴兵では、フランス人3510、ギリシア人6万8000、イタリア人24万5000が登録された。
  • 国務省によると、相互的徴兵協約は他のすべての連合国と交渉される。日本および中国が含まれるかどうかは、定かではない。ドイツと和平を締結し、厳密には中立国に戻ったロシアおよびルーマニアとはそのような試みはなされないであろう。
  • スカンジナビア諸国民、オランダ人、スペイン人、メキシコ人ほか中立国民は、国務省が議会を抑える限り、徴兵免除が継続されるであろう。国務省は、同意無しの徴兵は、その国との関係損なうだけでなく、将来、中立国が強制的にアメリカ市民を徴兵する危険性があると主張している。


Boston Daily - Sep 15, 1918 REPORT DRAFT TREATIES

  • 合衆国在住のギリシア人およびフランス人、10万人以上が徴兵対象となろう。


Lewiston Daily Sun - Oct 25, 1918 Senate Ratifies Italian Draft Treaty

  • 24日、上院が米伊徴兵協約を批准。