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日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

「次に来るべきもの」昭12.10

日中戦争期


■巻頭言「次に来るべきもの」『北海道統計』54、昭12.10

日支事変は、世界戦史に未だ嘗て見ざる勇猛果敢神速なる皇軍の活躍によつて間もなく我国の圧倒的勝利に結末を見ることは疑の余地もないことであるが、さてその次に来るべきものは何であらう。
現下の国際状勢は複雑混淆を極めて居リ支那背後の黒幕魔手と雖も今直ちに皇国の大理想たる東亜安定世界平和の為めの義挙を拒むが如き愚挙盲動に出づべしとは思はれない。況んや第二の世界戦争を惹起するが如きことは夢想だも出来ない事柄であるが、さればとて、近く実現するであらう我国の圧倒的大勝利を以て今回の支那事変が全然解決し霧消し終るものでないことは明かであつて、寧ろ幾多の難問題は其の後にこそ重畳し、真の時艱国難が横はつて居るものと見るべきであらう。堅忍持久挙国一致を要する所以は茲に存する。


皮肉にも、日中戦争は「第二の世界戦争」に繋がっていく。
目の前の戦争を通り越して、逸る気持ちで次の何をみる。