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日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

朝鮮統治の政治的意義・経済的意義の高下

植民地


朝鮮銀行調査課『朝鮮景気の根底と其の持続性』(1936.9)

日韓併合当時に於ける当局の企図中には経済的観点よりは輸出市場としての若干の意味と農業移民、知識階級のはけ口に止り、政治的軍事的意味に比して特に重大なるものを認めて居なかつたやうである。然るに其の後朝鮮は先づ農業に於て、米の増収に依り我が食糧政策に寄与し、次で満洲国の生誕に依り其の政治的使命の一半を終らんとする時、従来日本には存在せず若は採集不能とせられた特殊鉱物、棉花、羊毛等に依つて軍事的に特殊の意義を認めしめんとするに至つた。これは嘗て経済的方面に期待する所薄かりし本邦にとりて望外の幸なると共に、新なる観点に立つ再評価を必要とするの意味に於て極めて注目さるべき事実である。
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満州国建国によって、朝鮮統治の政治的意義の比重が低下したことを
率直に述べているのが興味深い。