南京事件否定論者が歴史学者による入門書・研究を読まなくていいと考える論理を忖度する
Apemanさんのところの最近の経緯、南京事件を否定してしまうのは入門知識すら身につけてない証 - 模型とキャラ弁の日記や過去に見聞した議論に基づくが、多分に推測を加味し、整合したものも含まれる。否定論者のなかでは、明確に意識されておらず、複数の論理が未分化になっているものも多いと思われるが、細かく区分してみた。
1.歴史学不能論
歴史学では結論が出ていないので、読まなくていい。
2.サヨク論
歴史学者はサヨクなので、読まなくていい。
3.インチキ論
歴史学者による通説は、インチキだとどこかで聞いたことがあるから、読まなくていい。
4.偏向論
入門書や研究書は偏向しているから、読まなくていい。
5.不良歴史学者論
まともな歴史学者は、南京事件なんて研究しないので、読まなくていい。
6.愛国論
愛国のためには、読まなくていい。
7.予防論
読むと説得されてしまいそうなので、読まない。
8.ガリレオ・ガリレイ論
真実は、常に支配的な通説により虐げられるのだ。通説なんて、読まなくていい。
9.素朴論
自分が素朴に考えた意見は、放漫な歴史学者に優り、何よりも尊重されるべきであるので、読まなくていい。
10.眼前論
議論している目の前の肯定論者の言い分にしか興味が無いので、読まなくていい。
11.免許皆伝論
自分は真の歴史学をマスターしているので、読まなくていい。
12.超越論
自分は歴史学者を超越しているので、読まなくていい。
13.我道論
歴史学は歴史学でやればいい。自分は自分の道を行くので、読まなくていい。
14.覚醒論
真相を知っているのは自分たちだけなので、読まなくていい。
(追記 09/06/01)
<補遺>
恋は盲目論
自分が信頼しているのは、○○氏だけであり、○○氏が間違えることは絶対無いので、読まなくていい。