日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

リットン調査団への国民の期待

戦争の日本近現代史 (講談社現代新書)作者: 加藤陽子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/03/19メディア: 新書購入: 10人 クリック: 65回この商品を含むブログ (50件) を見る 加藤陽子氏は、国際法にのっとり正しく行動してきた者が 不当の扱いを受けたとす…

昭8.2.15・18 永井柳太郎「満洲出兵の真意」(上)(下)

■永井柳太郎「満洲出兵の真意」(上)(下)『北海タイムス』昭8.2.15・18 民政党を代表し、拓務大臣として入閣していた永井柳太郎は、 次のように満州事変を正当化している。 永井は、第一次大戦の前と後で一番大きな変化は、「アジアの覚醒」であると主張する…

今日の到達点とディベート授業

■佐貫浩「教育における価値相対主義と『自由主義史観』」松島榮一・城丸章夫『「自由主義史観」の病理』大月書店、1997 「自由主義史観」の病理―続・近現代史の真実は何か作者: 松島栄一,城丸章夫出版社/メーカー: 大月書店発売日: 1997/12メディア: 単行本 …

歴史的責任とポスト・コロニアル

■酒井直樹「日本史と国民責任」酒井直樹編『ナショナル・ヒストリーを学び捨てる』東京大学出版会、2006 ナショナル・ヒストリーを学び捨てる (歴史の描き方)作者: ひろたまさき,キャロルグラック,酒井直樹,Carol Gluck出版社/メーカー: 東京大学出版会発売…

昭8.2.14 社説「支那の内憂外患」

■社説「支那の内憂外患」『北海タイムス』昭8.2.14 介入を正当化するのに都合がいいため、中国を分裂したもの、 国家の体をなしていないとみなす言説が多いが、 この社説では珍しく渋々、国家として認めている。 もし支那が国家でなければ、内憂も、外患もあ…