日本近現代史と戦争を研究する

歴史学の観点から日本近現代史と戦争について記します。

「陸戦条規中兵卒ノ記憶スベキ事項」


■軍需商会編纂部『軍隊精神教育口授資料』1911年


「緒言」には次のようにある。

本書ハ著者カ多年隊附間ニ於テ精神教育ノ為メ下士卒ニ口授セシ事項ヲ網羅シテ一問題毎ニ談話的ニ説述シタルモノトス


捕虜の扱いについては、

第二百七十一問題 陸戦条規中兵卒ノ記憶スベキ事項ニ就テノ説明

陸戦条規中ニ於テ兵卒ハ
一、(イ)負傷シタ敵
  (ロ)兵器ヲ棄テヽ降伏ヲシタ敵
  (ハ)敵ノ患者
等ハ最早ヤ戦闘力カナイモノ故之ヲ捕ヘタトキニハ危害ヲ与ヘスニ直ク上官ニ差出サ子ハナラヌコト
(247-248頁)


とされている。